株式会社大目商店でございます。

現在、皆様がご契約されている電気代について、ご契約している小売電気事業者が倒産したり、事業撤退したり等すると、電力の供給はどのようになるのでしょうか。

今回は、最近、高騰化する電気代の仕組みや概要、また、新電力会社が新規受付を停止する理由・背景、そして、「最終保障供給」について解説します。

 

1.電気代の仕組み

そもそも、電気代の仕組みはどのようになっているのでしょうか!?            

一般的に電気代は、次の4つの要素から構成されています。

つまり、上記4項目のいずれかの価格が上がると電気代(電気料金)が値上がりします。

 

 

2.電気代が上昇し続ける原因

先述の通り、昨今の電気代上昇は「燃料調整費」と「再エネ賦課金」が主な要因となっています。ここでは、その二つの要因について解説いたします。

 

燃料調整費の高騰

燃料調整費は、火力発電所で使用する化石燃料の価格の変動を購入者の電力消費量に応じて増額・減額するものです。

昨今の燃料費の高騰の問題により、燃料調整費は20218月以降、上昇し続けています。

現在では燃料調整費が11円/kWhを超えており、今後も上昇し続ける可能性があります。

 

再エネ賦課金の上昇

再エネ賦課金とは、FIT制度に基づき電力会社が買い取った分の費用を、購入者が電力消費量に応じて分割して負担するものです。再エネ賦課金は毎年価格改定が行われており、制度開始から現在まで約16倍価格が上昇しています。

今年度の再エネ賦課金は3.45/kWhであり、今後さらに上昇する見込みです。

 

3.新電力が新規受付を停止する理由

新電力の電力供給量の90%を担う上位54社では、現在、全社が法人契約の新規受付を停止しています。また、大手電力会社も企業が利用する高圧・特別高圧の新規契約を停止しています。

 

そもそも、新規受付を停止している理由は何故でしょうか?

 

結論から申し上げますと、それは、『電力取引価格(市場価格)が高騰したため』です。

通常、電力取引価格は1kWhあたり89円と言われていますが、直近では平均で20円以上という水準が続いており、過去の平均的な水準と比較しても34倍で推移しました。

新電力は卸電力取引所などから仕入れた電力を、電線の使用料(託送料金)を支払って顧客に届けるビジネスを行っています。通常は商品の仕入れ価格は8円、そして送料(託送料金)は9円程度。それを26円で消費者に販売するビジネスモデルです。

しかし、202213月は販売価格よりも仕入れコストの方が明らかに上回る状況となっており、多くの新電力が経営に深刻なダメージを受けている状況です。

既存顧客へのサービス継続すらし難い状況なので、他の新電力や大手電力からの切り替えを希望する新規契約など引き受けようもない。新規契約の受付を停止する新電力が増えたということです。

 

4.最終保障供給とは?

最終保障供給とは、ご契約している電気の小売事業者が倒産したり、事業撤退したりした場合のセーフティーネットとして、需要家を保護するための目的で設けられた電力の支援制度です。

 

この電力供給の対応に関しては、一般送配電事業者が、必要に応じて最終保障供給を行うことが義務付けられています。

現在、この最後の砦として設けられている最終保障供給に、契約先だった電力会社が倒産または撤退してしまい、新たな電力会社を見直しできない需要家からの申し込みが殺到しています。

なぜなら、本来なら標準料金の1.2倍と割高なはずの最終保障供給が、現在は市場高騰を受けた電力会社が提示する値上げ単価よりも安くなっているという現象が起こっているからです。

経済産業省は、615日時点での最終保障契約利用者数は、14,407件と発表しており、この数字は1年前の約34倍と異常な数字になっています。

 

5.最終保障供給に頼らない為には

ここまで、電気代の高騰要因から最終保障供給の仕組みについてご説明してきました。

市場価格よりも安価な最終所掌供給ですが、通常の電気代と比較すると1.2倍相当と高額なこと加えて、今後最終保障供給価格の値上げも検討されていることから、自社の費用負担を軽減するためには最終保障供給に頼らないということが重要になります。

 

では、最終保障供給に頼らない為にはどうすればよいのでしょうか?

ここでポイントとなるのは、電気代の自給自足です。電気を自社で発電し消費することで、電力会社に電気を頼る必要がなくなります。

 

そこでおすすめとなるのが、自家消費型太陽光発電の導入です。

自家消費型太陽光発電を導入することで、発電した分だけ電力会社から購入する電力を減らすことができます。

また、燃料調整費や再エネ賦課金上昇による影響を受けないというメリットもあるため、今後電気代上昇を気にする必要が無くなります。

 

是非、最終保障供給でお困りの方は自家消費型太陽光発電の導入をご検討ください。

本日も最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。